レコード外周と内周の音質差

本日はレコードの音質についての豆知識をご紹介しようと思います。

何となく聞いたことがあるという方も多いかもしれませんが
「レコードの外側の方が内側より音質が良い」という事についてです。

レコード・カッティングを始める以前は特に気にしていなかったのですが内周と外周の音質差は確実に存在します。

内側の方が音質が劣ります。具体的には外側に比べて下記のような状況にあります。

・高音が出ない
・低音が出ない
・音量が小さい
・音が歪んでしまう

なぜ、このような現象が起こるのかと言いますと、同じ時間、例えば同じ1秒でも内側と外側では使える長さが異なります。

33回転の場合、1分間で33.3回転するので1秒で0.55回転、12″の場合の外周の直径を29cm、内周の直径を12cmとすると、それぞれ1秒間に使用出来る長さは下記の通りです。

外周:50cm
内周:21cm

実に2倍以上の違いがあります。

当然、長い方がより精密な情報を持つ事が出来ます。
「レコード溝の精度」が内側と外側で違うので外側では歪まない溝でも内側の短い中に無理やり詰め込むと歪みが生じる事があります。

これは物理的な問題なのでアナログレコードとは切っても切れない関係です。
その為、内側でも歪みなどの問題が起こらないようカッティング・エンジニアが様々なテクニックを
駆使してマスタリングを施し、カッティング作業を行っております。

または曲順で問題の回避する場合もあります。
外側に派手な曲(=メインの曲)、内側にはバラードなど情報量が少なく済むような曲順にする方法です。
昔のレコードでは如実にそう言った曲順になっておりましたがCDの登場により、このような観点で曲順を組む事は無くなったそうです。

なお、同じ原理で33回転より45回転の方が音質が良いという点も説明出来ます。
同じ時間で比べた時、45回転の方がより長い領域を使用する事が出来る為です。

より精度の高い溝をカットことが重要なので、その点から考えるとハーフ・スピード・カッティングがなぜ有効か?という話にも繋がると思いますが、今回はこの辺で、、

お手持ちのレコードの外側と内側の音質を聴き比べてみるもの面白いかと思います。
また、マスター製作の際は内側はバラードなど音数の少ないトラックを配置して頂く事でより良いクオリティでレコード製作が可能ですので、可能な範囲で曲順を調整して頂ければ幸いです。

HI LIBERATE record delivery service
MASAHIRO OKAMURA

Posted in HI LIBERATE record delivery service BLOG.