レコードカッティングする際、カッティング・マシンに入力する音について

皆様こんにちは。
今回のタイトルは「レコードカッティングする際、マシンに入力する音について」という事ですが
皆様「それはマスター音源を再生してマシンに入力するに決まってる」と思われると思います。
もちろん、それは正解です。
ただし、マスター音源をそのままマシンに入力している訳では御座いません。
低音域を減衰させ高音域を強調した音でカッティングを行います。
具体的には上記のRIAAカーブという規格に沿ってEQを適用します。
(赤い線に沿って低音を減衰、高音を持ち上げるEQを適用します。)

なぜ、わざわざこのような音でカッティングするのか?
「レコード溝について」 でも記載しましたが
低音域になるほどレコード溝の振幅が大きくなります。
その結果、レコードの盤面の領域をたくさん使用する事になるので収録可能な時間が短くなります。
それを避ける為にRIAAカーブを適用して低音成分を少なくしてカッティングを行います。


低音が強いと溝のカーブが大きくなるので、カット出来る溝が少なくなります。(=収録可能時間が短くなる)

レコードに針を落とすと「シャカシャカ」した音が直接聴こえると思いますが
概ねそのような音をカッティング・マシンに入力していく事になります。

ではなぜRIAAカーブ(Recording)に沿って音を変化させてカッティングしたはずなのに
なぜレコードを再生すると通常の音源として聴こえるのか?

これはレコードの再生時にフォノイコライザーを通している為です。
フォノイコライザーは逆RIAAカーブのEQをかけて正常な音源の状態に戻してくれる役割をしています。


青線に沿って低音を持ち上げ、高音を減衰させるEQを適用して正常な音に戻します。

最近のDJミキサーにはほとんどのモデルにフォノイコライザーが内臓されています。
ミキサーの「PHONO」という入力部分とターンテーブルを接続するのはその為です。
もちろん単体のフォノイコライザーも存在するので、性能が良いものを使えば音質も向上します。

このような理由からマスター音源そのままでは無く、低音域を減衰させ高音域を強調した音でレコード・カッティングを行っております。
レコードを聴き始めた当初は針を落として直接聴こえる音がなぜシャカシャカした音なのか分かりませんでしたがカッティングを行ううちにこのような理由だった事が理解出来たので、今回はその内容をシェア致します。

HI LIBERATE record delivery service
MASAHIRO OKAMURA

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